「報告書がわかりづらいと上司に怒られる」
「ブログのアクセス数を伸ばすために、もっとわかりやすい文章を書くスキルを身につけたい」
「メールや手紙、もっと気持ちが伝わる表現ができたら……」
こんな悩みをかかえている人は、意外と多いのではないでしょうか?
書いた文章がわかりにくいのは、表現のツボを押さえていないから。ちょっとしたコツとテクニックを学べば、誰でもわかりやすい文章を書くことができます。
目的によって(たとえば雑誌の記事なのか、ブログのコンテンツなのか)、求められる文章のスキルは異なりますが、ここでは「しっかりと相手に伝わる」ことに焦点をあてて、文章表現の技術を解説していきたいと思います。
文章力ってなんだろう?

ホームページ、ブログ、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム……インターネットの登場により、誰でも自由に自分の意見や考えを発信できるようになりました。多くの人が自分の文章をネットメディアにのせています。
でも、たくさんの読者を集めるブログがある一方で、誰にも見向きもされずスルーされてしまうブログもあります。この違いはどこにあるのでしょうか?
ネットメディアの場合は、SEOなどの技術的要素も大きいのですが、文章力も人を集める大きな要素のひとつです。人をひきつける文章――それは間違いなくアクセス数を押し上げてくれます。文章力こそ、魅力的なコンテンツをつくるポイントのひとつです。
では、文章力とはなんでしょうか? それをこれからお話ししていきます。いい文章を書くために、ぜひとも知っておいていただきたいことです。
わかりやすく伝える
ものを書くからには、美しい文章やうまい文章を書きたいと誰もが思います。でも、相手の心にとどく文章を書くために、まず心がけなければいけないのは、わかりやすく伝えることです。
どんなにテクニックを駆使しても、高等な文章表現を使っても、それが伝わらなくては意味がありません。カッコつけてむずかしく書こうとせずに、わかりやすく書くようにしましょう。テクニックは、その後でいくらでも磨くことができます。
説得力をもって伝える
せっかく読者がブログを訪れてくれたのに、最後まで記事を読んでもらえないのは、文章に説得力がないからかもしれません。なぜ、そう考えるのか、どうしてそうなるのか、きちんと順序立てて説明することが大事です。
説得力をもたせる具体的な方法はパート4でお伝えします。
正確に伝える
ブログであっても、ビジネス文書であっても、人に何かを伝えるときは正確に書かなければなりません。とくにネットメディアでは、他の人が発信した情報をよく確認せずに拡散し、間違った情報が独り歩きすることがよくあります。
そういうことにならないように、あいまいさを避け、正確に伝えることを心がけましょう。
誰に伝えたいのですか?

伝わりにくい文章になってしまうのは、誰に向かって書いているかを意識していないからかもしれません。あなたのブログは、どんな読者を想定していますか。どういう人たちに共感してほしいと思っていますか。
相手に伝わる文章を書くために大切なのは、誰に向かって書いているかを意識することです。
相手が読みたいことを書かなければ読まれない
自分の主張したいこと、いいたいことだけを一方的に書いていませんか。いいたいことを書いて読んでもらえるのは、名前が売れている人だけ。有名人でないなら、相手がどんな記事を読みたいか考えて書かなければ、スルーされるだけです。
たったひとりの読者に向けて書く
相手が読みたいことを知るには、どうすればいいのでしょうか?
たくさんの読者ではなく、読者はたったひとりだと想定しましょう。あなたが本当に伝えたいと思っている読者層を象徴する、たったひとりです。
「ひとりにだけ?」と思うかもしれませんが、これは読んでもらいたい読者層を明確にするということです。誰に伝えたいか意識することは、それくらい重要なこと。万人に向けて書こうとすればするほど、焦点がぼやけてしまいます。
伝えたい主題はひとつに絞る
書きはじめる前に、主題を明確にしておきましょう。主題とは、あなたが読者に伝えたいことです。それは同時に、読者が知りたいことであるはずです。
大切なのは、主題はひとつに絞るということです。伝えたいことをいくつも書き並べてしまうと、いいたいことがブレて、読者も理解しづらくなってしまいます。
もし伝えたいことが複数あるなら、別の文章に分けましょう。ブログなら、別記事にします。
相手のベネフィットを示す
相手のベネフィット――要するに「お得感」ですね――を示すことができれば、なお読まれやすくなります。
たとえば、この文章を読むことによって「こういう問題を解決できる」とか「知りたかった情報に出会うことができる」といったメリットがあれば、読者は興味をもって読んでくれます。
わかりやすい文章を書くキーポイント

それでは、わかりやすい文章を書くための実践的なテクニックについて、いくつかお話ししていきましょう。ここにあげたポイントを意識するだけで、ずっとわかりやすく、読者に読んでもらいやすい文章になるはずです。
最初の一文は短いほうがいい
ダラダラと長くつづく文章は、いいたいことがボケて伝わりづらくなってしまいます。一文はできるだけ短くし、とくに最初の一文を短くしたほうがインパクトが大きくなります。
ひとつの文に情報を詰め込みすぎない
ゴチャゴチャと修飾語をたくさんつけるとわかりづらい文章になります。一文に情報を詰め込みすぎず、できるだけシンプルにします。
たとえば、「高度経済成長が進み、家電製品の普及が進んだ大量消費社会に入ると、釣り具業界も急速に発展していった」という一文は、「大量消費社会に入ると、釣り具業界は急速に発展していった」というように、余計な修飾語をそぎ落とします。
長い文章は2つ以上に分割する
一文が長すぎるのも読みにくさの原因となります。ダラダラと長く続けず、2つ以上に分割しましょう。たとえば、「~ですが、本当のところは」と「~が」でつなぐよりも、「~です。しかし、本当のところは」と分割すると、読みやすい文章になります。
もっとも伝えたい主張は最初と最後に繰り返す
伝えたいことを明確に読者に理解してもらうには、最初と最後にもっとも伝えたいことを繰り返すのが効果的です。つまり、冒頭で「わたしは、〇〇と考えています」と結論から入り、その理由を示します。そのうえで、最後にまた「だから、わたしは〇〇と考えているのです」ともう一度結論づけるのです。
このように、もっとも伝えたい主張を繰り返すことによって一貫性が生まれ、相手に話の内容をしっかりと理解してもらうことができるのです。
説得力をもたせる

あなたの主張や意見を納得してもらうためには、理由が必要です。どうして、そのような結論にいたったか、根拠となる事実やデータを示すことによって、文章の説得力を高めることができます。
具体的な数字やデータを見せる
文章に説得力をもたせるためには、根拠となる数字やデータを示すことが効果的です。たとえば、「このブログは毎日多くのアクセスを集めています」というより、「このブログは1日に2万以上のアクセスを集めています」と書いたほうが、信ぴょう性が高まります。
図表や画像を入れる
視覚にうったえるのもひじょうに効果的です。もし、具体的なデータがあるなら、それも入れてしまいましょう。
たとえば、上記のブログのアクセスに関していえば「アクセス数推移グラフ」を見せれば、説得力は格段にアップします。また、伝えたいことに関連する画像を入れれば、信ぴょう性が高まるとともに、読者の関心を高めることにも役立ちます。
その分野の権威を利用する
著名人や有名人がいっていることは、信じられやすい。この心理を利用して説得力を増す方法もあります。
たとえば、「東京大学の〇〇教授の研究によれば」という一文を入れれば、東京大学教授という権威があなたの主張の後ろ楯になってくれます。「こんな偉い人がいっているんだから、間違いないでしょ」というわけです。
正確に伝える

あなたの文章を読んだ人が、カン違いして誤った理解をしないよう、正確に伝えることを心がけましょう。正確に伝えようと心がけることは、わかりやすい文章を書くことにもつながります。
あいまいな表現は使わない
「~などには」「~したいと思います」といった表現は、自信のなさや逃げている印象を読者に与えてしまいます。こうしたあいまいな表現は避け、「~には」「~します」と言い切りの形にしましょう。
また、仕事でもあいまいな表現は嫌われます。「しばらくお休みします」→「1週間ほど休暇をいただきます」、「ちょっと早めに来てください」→「10分前にはいらしてください」というように、具体的に示すようにしましょう。
強調したいキーワードは太字やカギかっこを活用する
読者はみな丁寧に読んでくれるとは限りません。なかには、流し読みのようにサーッと目を通していく人もいることでしょう。
そういう人に、文章の内容を正確に読み取ってもうらうために、太字やカギかっこを活用しましょう。「ここは重要な部分だよ」というところを太字にして目立たせるのです。重要な固有名詞や単語には、カギかっこをつけて強調します。
このように、視覚的にメリハリをつけることによって、わかりやすく正確に伝えることができるのです。
グイグイ読ませるテクニック

ここからは、読者をひきつけ、最後まで目を通してもらうためのテクニックを紹介します。めざすはスルーされず、最後まで読んでもらえる文章です。
見出しに答えを明示する
読者の興味を引くには、いちばん目立つ見出しに答えを明かしてしまいましょう。
「AKBの〇〇、デートした相手は?」より「AKBの〇〇、俳優の□□と親密デート」のほうが、興味を引きやすくないですか? はじめに大きい花火をドーンと打ち上げてしまうわけですね。
ダイジェストを用意する
見出しに食いついてきた読者のために、本文の内容をまとめたダイジェストを用意しておきます。あまり詳しく書きすぎると、「ここだけ読めば十分だ」ということになってしまうので、簡単なものでかまいません。
最初に答えがドーンときて、次にその周辺情報をチョロチョロと、これで「え、どういうこと? もっと詳しく知りたい」と読者に思ってもらうのです。
3~4行で改行する
ネット文章ではなにより読みやすさが重視されます。改行なしにダラダラと長くつづく文章は見ただけで敬遠されてしまいます。3~4行で改行するようにしましょう。改行したあと、さらに1行あけて空白を増やすのもアリです。
漢字とひらがなの割合は「3:7」
漢字が多すぎると硬い印象になって敬遠されがちです。新聞や雑誌では、読みやすさを考えて「漢字ひらがな3:7の法則」が用いられているそうです。漢字3に対してひらがな7の割合ですね。
動詞と固有名詞、よく使うことばは漢字で、それ以外はひらがなにすると、だいたい漢字とひらがなの割合が3:7になりますよ。
動きのある動詞を使うと躍動感が出る
魅力的な文章には躍動感があります。躍動感はどうすれば出るのでしょうか? 答えは「動きのある動詞」を使うこと。「いる」「ある」「なる」は動きのない静的な動詞。動きがないので静かな印象になります。
一方、「驚く」「しゃべる」などは動きのある動的な動詞。この動的な動詞を文章に織り込むと文章がイキイキしてきます。自分の書いた文章を見直してみて、静的な動詞ばかりなら、動的な動詞に置き換えてみましょう。
見ちがえるほど、文章にリズムが生まれ、躍動的になるはずです。
否定的表現はできるだけ使わない
「~ですが」「~できません」「~ありません」という表現を使うと、印象がネガティブになります。「~では最高のパフォーマンスを発揮できませんが、……」のように否定形から入る文章も同様です。
「〇〇を使えば最高のパフォーマンスを発揮できます」のように、できるだけ否定的な表現を使わずに、肯定的な表現を使うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
しっかりと相手に伝わる文章表現の技術についてお話してきました。ちょっとした工夫とテクニックを用いることで、読者の興味を引く読みやすい文章を書くことができます。みなさんの文章スキルアップのお役に立つことができれば、これほどうれしいことはありません。
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