人手不足が深刻な運輸業

厚生労働省によると2016年度の有効求人倍率が1・39倍と、1986年12月から1991年2月までのバブル景気の時期の1・43倍に26年ぶりに並ぶ高水準だと発表しました。
日銀の黒田東彦総裁は人手不足で賃上げが進み来年には2%の物価上昇目標を達成できるとしていますが、企業の人手不足は深刻で特に運輸業は大手のヤマト運輸や佐川急便では大口顧客と値上げ交渉を始めています。そこで今回は人手不足が深刻な運輸業について詳しく検証してみます。

ドライバーの過重労働が明るみに出たヤマト運輸

2017年3月7日の日本経済新聞の朝刊でヤマト運輸の長尾裕社長が同年の9月末までに、一般家庭向けの宅急便の基本運賃を5%から最大で20まで引き上げると発表しました。
ヤマト運輸では法人向けの配達サービスについても値上げの金額を調整しているようで、その背景にはアマゾンなどネット通販の急激な伸びで宅急便の需要が増え、ドライバー不足でドライバーの負担が増したことが考えられます。
ヤマト運輸では一部の支店で社員に残業代を支払っていなかったことが明るみに出て、労働基準監督署から是正勧告を受け巨額な残業代の未払いをせざるを得ないことも今回の値上げにつながっているようです。

佐川急便でも大口顧客と値上げ交渉を始める

ヤマト運輸も約1000社と個別に値上げの交渉を始めていますが佐川急便でもインターネット通販の急激な拡大で、取り扱う荷物量が増えドライバー不足に陥っていてそれが原因で人件費が上昇しています。
そのため佐川急便でも大口顧客と宅配便1個の料金を平均7円ほど引き上げ、2017年から宅配便1個の料金を518円にすることを目指しています。
ただ佐川急便では値上げするのは企業の運賃だけで、個人向けの宅配運賃は据え置く方針だとしています。

まとめ

日本国内の有効求人倍率が高水準なのは2020年に東京オリンピックを控え、中国やタイなどからの外国人観光客が訪日し観光業を中心に景気回復の兆しが見られることと、少子高齢化で労働人口が減少しているからです。
人手不足が深刻なのは運輸業だけでなく、建設業や製造業も同様で海外研修制度で海外からの外国人に頼っているのが現状です。
ただこのままでは日本国内の産業は空洞化し、コンビニだけでなく建設や製造の現場は外国人ばかりになる可能性もあります。

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